日本の学校数・在学者数:大学進学率は60%超え!【学校基本調査】

教育は個人の進路だけでなく、地域のあり方や労働市場にも関わる重要な分野です。少子化によって生徒数は減るものの、一方で大学進学率は上昇傾向にあります。この記事では、学校数・在学者数の推移を手がかりに、教育をめぐる状況を整理します。実際にデータを見て、考えて、解釈してみましょう!

この記事では、文部科学省が公開する【学校基本調査】データを見ながら、日本の学校数や在学者数、進学率について確認します!

Question → Answer】
  • Q:小学生・中学生・高校生・高専生は全国に何人いる?
    • 小学生:581万人
    • 中学生:311万人
    • 高校生:287万人
    • 高専生:5.6万人
  • Q:短大・大学(四年制大学)の学生数は全国に何人いる?
    • 短大:7万人
    • 大学:297万人
  • Q:高校進学率(高専を含む1)・大学進学率(短大含む)は何%?
    • 高校等進学率:98.6%
    • 短大または大学進学率:61.4%
  • Q:中学・高校・高専・短大・大学(学部)・大学院(修士)、それぞれ卒業後の就職率は何%?
    • 中学卒⇒就職率:0.2%
    • 高校卒⇒就職率:13.7%
    • 高専卒⇒就職率:58.2%
    • 短大卒⇒就職率:78.9%
    • 大学卒⇒就職率:77.0%
    • 修士卒⇒就職率:78.2%

※データは 学校基本統計[2025年]より。

目次

小学校と中学校:在学者数・教員数の推移

日本の人口は戦後(1946年~)の第一次ベビーブーム、1970年代の第二次ベビーブームで大きく増えました。一方で近年は少子高齢化が進み、1980年以降は0-14歳の年少人口が減少し続けています。

<ここに人口の記事を「関連記事」で貼っておく>

皆さんご存じの通り、日本では9年間の義務教育が法律で規定されています。ほとんどの場合、私たちは小学校に6年間・中学校に3年間通うことになりますから、人口の増減に応じて小学校・中学校の生徒数も増減すると考えられますね。

小学校

まずは、小学校の児童数・学校数の推移を確認してみます!

小学生の数は第一次ベビーブーム・第二次ベビーブームに合わせて増えたものの、全体的には減少傾向です。特に、1990年以降、小学生の数は明確に減少が続き、2025年では 581万人 でした。

小学生の数にあわせて、小学校の数も増減しています。第一次ベビーブーム・第二次ベビーブームの子供たちが小学生になる時期に合わせて小学校の校数は増え、逆に2000年以降は少子化にともない数を減らしています。2025年では、日本の小学校は1万8000校ほど存在します。

児童数だけでなく、小学校の先生・職員の数もデータで確認してみましょう!

用語チェック
  • 本務教員2:その学校で専門的に働く先生のこと。
  • 兼務教員:非常勤講師など。
  • 本務職員:その学校で専門的に働く職員のこと。

「本務教員」数は二つの山を描くように推移していて、第一次ベビーブーム・第二次ベビーブームに合わせて増加しているのが分かります。ただし、小学生の数が減っているのに対して、先生の数は減っていない・むしろ増えている傾向が確認できます。また、近年は「兼務教員」の数がかなり増えていることも分かります。

子ども一人一人を、より手厚く教育できる時代になりました!

先生の数が増えている一方で、1990年以降「本務職員」の数が減っています。少子化にあわせて雇用量が調節されているとも考えられますが、近年は教員の負担を減らすためにも、職員の数を増やすべきだと言われています3。例えば、学校プールや体育館の管理、校舎の開錠・施錠などは、事務職員の方にお願いした方が効率的ですね。

中学校

次に中学校のデータを確認してみます! 小学校と同じく義務教育なので、似たようなデータになりそうです。

小学生と同じく、中学生の数は第一次・第二次ベビーブームに合わせて増えたものの、全体的には減少傾向です。特に、1990年以降、中学生の数は明確に減少が続き、2025年では 311万人 でした。

小学校の数と違い、中学校の校数はそれほど明確に生徒数と連動しているわけではなさそうです。2025年では、日本の中学校は9800校ほど存在します。

先生・職員のデータも確認してみましょう!

小学校の先生・職員のデータと似た傾向が確認できます。

「本務教員」数は二つの山を描くように推移していて、第一次ベビーブーム・第二次ベビーブームに合わせて増加しているのが分かります。中学生の数が減っているのに対して、先生の数は減っていない傾向が確認できます。また、近年は「兼務教員」の数がかなり増えていることも分かります。先生の数が増えている一方で、1990年以降「本務職員」の数が減っています

中学生一人一人の教育は手厚くなったと言える一方で、事務職員や用務員の数が減ったことにより、先生の負担は増えている可能性があります。

高校(高等学校):在学者数・教員数・就職率・進学率の推移

義務教育が終わるため、中学卒業後の進路は人によって異なります。

2025年の高等学校等進学率は 98.6% 、中学卒業後の就職率は 0.2% でした。中学生の多くが高校に進学し、一部が高専や専門学校に進む、あるいは就職します。

高校の生徒数・校舎数の推移を確認してみましょう! 小学・中学とどのような違いがあるでしょうか。

高校生の数は1990年まで明確な上昇傾向・1990年以降は減少傾向です。2025年では 287万人 でした。高校の学校数も生徒数とゆるやかに連動しており、1990年まで上昇傾向・1990年以降は減少傾向です。2025年では、日本の高校は4800校ほど存在します。

高校生の数は、小学生・中学生の数と同じく第一次・第二次ベビーブームに合わせて山を描くように増えています。一方で全体的に減少傾向だった小学生・中学生と異なり、高校生の場合は1990年を境に上昇・減少が切り替わるのが特徴的です。

1990年まで上昇傾向だった理由として、中学校を卒業した後、就職するのではなく高校に進学する人が増えていったことが考えられます。逆に1990年以降は、高校等への進学率がほぼ100%になったため、高校生の数は人口と強く連動するようになり、少子化によって高校生の数が減少していったと解釈できます。

実際に中学卒業後の就職率を見てみると、1990年の時点で2.8%でした。戦後すぐは中卒率が40%を超えていたので、それと比べると中卒率はかなり下がったと言えます。

生徒数だけでなく、高校の先生・職員の数もデータで確認してみましょう!

「本務教員」の数は、高校生の数と同じく1990年まで増加傾向・1990年以降は減少傾向です。小学校・中学校では生徒数が減っても教員数は減りませんでしたが、高校の教員数は明確に減少しています!4

小学校・中学校と比べると、高校教師の数は、生徒数と強く連動する仕組みになっていることが分かります。

「兼務教員数」が年々増加傾向である・「本務職員数」が1990年以降減少している点は、小学・中学と同じですね。

高校卒業後の進路

高校を卒業した後は就職するか、専門学校に進むか、あるいは短大・大学(四年制大学)に進学します。

2025年データでは、高校卒業後の就職率は 13.7% でした。80%以上の人が就職以外の道に進んでいます。

高卒就職率が減少する一方で、高校卒業後の短大・大学進学率は年々上昇しています。2025年データでは、短大・大学進学率は 61.4% でした。

受験のために浪人する生徒は年々減っていることも確認できます!

大学(四年制大学)・短期大学:在学者数・教員数

今までデータを見てきたように、日本の中卒率・高卒率は大きく下がりました。一方で大学進学率は上昇を続けていて、誰でもどこかの大学に入れる「大学全入時代」が始まっています。

大学(四年制大学)の学生数・学校数はどう変化しているでしょうか? 実際にデータを見てみましょう。

少子化にも関わらず、大学の学生数・学校数は年々増加していますね! 2025年では、四年制大学の学生数は 297万人 、学校数は 812校 でした。四年制大学の人気がとても高まっていることが分かります。少子化にともない、子供一人あたりにかけられる教育の金額が上がっているものと考えられます。

大学生の数は増えていますが、男女別に見るとどうでしょうか? 男女それぞれの学生数を確認してみます。

男女で明確な違いが出ています! 大学生の数は、男性が2000年以降わずかに減少傾向、一方で女性はずっと増加傾向でした。2000年以降も大学生の数は増え続けていますが、実は女性の大学進学率が高まった結果として大学生の数が増えているようです。

四年制大学の人気は高まる一方で、短期大学の人気は落ちています。実際に短大のデータを確認してみます。

短大の学生数・学校数は、1990年を境に逆V字を描いています。この30年で学生数は40万人以上減ってしまい、2025年では、短大の学生数はわずか7万人でした。学校数は 292校と、全盛期の半分もありません。短大の人気はかなり急激に落ちていると分かります。

昭和時代、女性の進学先として短大が人気でした。しかし近年は四年制大学の人気過熱により、短大に進学するのではなく四年制大学に進学する女性が増えていると考えられますね。

学生数だけでなく、大学の先生・職員の数もデータで確認してみましょう!

義務教育や高校と比較して、かなりデータの傾向が異なります。まず全体として、大学の数が増えているので、それに合わせて教員・職員の数が増えていることが確認できます。

大学は義務教育や高校と違い、「本務職員」の数がかなり多いです。事務職員や用務員の方、警備スタッフの方など、多くの職員が大学経営を支えています。

また、大学の先生は「兼務」の人がかなり多いです。大学教員の仕事は学生への指導だけでなく研究も含まれるため、研究所や企業など、大学以外に所属を持つ人が多いのでしょう。近年は「本務教員」よりも「兼務教員」の方が数が多くなってしまい、「非常勤でしか働けない」「職に就けない」博士の問題が深刻化しています。(ポスドク問題

学校の情報なら【学校基本調査】を確認しよう!

日本の学校に関する基本的な情報は、文部科学省の統計データ【学校基本調査】で確認できます。

学校基本調査は、学校数や在学者数、入学者数、卒業者数、教員数、進学状況など、学校教育に関する基礎的な項目を毎年調べている統計です。日本の教育の現状を幅広く把握できる、代表的な基礎データの一つとなっています。日本を根底から支える基礎データ、基幹統計の一つでもあります。

学校に関する基本的な情報を詳しく知りたいなら、学校基本調査を活用しましょう!

  1. 「高等学校等」とは、「高等学校」「中等教育学校後期課程」「特別支援学校(高等部)の本科・別科」「高等専門学校」をまとめたものです。文部科学省リンク ↩︎
  2. 学校基本統計では、「本務教員」「兼務教員」「本務職員」の数をデータとして集めています。複数の学校ではなく一つの学校だけで働いているとしても、非常勤講師の場合は「兼務教員」としてカウントしています。なお、「兼務職員」は延べ数(2つの学校で働いている場合は2人としてカウント)なので注意してください。文部科学省リンク ↩︎
  3. 2025年『文教・科学技術』(財務省) ↩︎
  4. 教員数の設定方法は、例えば2024年『教職員配置の在り方等に関する関連資料』(文部科学省)に記載されています。 ↩︎
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